FOOTBALL PONEGLIFF

研究してはいけない才能の秘密『フットボール・ポーネグリフ』

『止めて蹴る』にも明確な才能が存在する。

      2025/12/03

サッカーにおいての基本技術『インサイドパス』にも、実は身体の構造に向き不向きが存在します。構造上インサイドパスに不向きな身体を持って生まれた選手は、多くの訓練を重ねてもゲーム中のパスの精度は一定以上なかなか向上ていきません。

以前、とあるJリーグクラブで「パスのトレーニングや約束事を徹底したものの、一定以上はパスの精度は上がらなかった」という報告を見かけましたが、その原因となっているのが、まさに選手が生まれ持った身体の構造なのです。

✔️パスを送球できる角度は選手の身体によって異なる

まず、全ての種類のキックにおいて選手が送球できる角度は、股関節の回旋幅によってそのポテンシャルが決定します。インサイドキックにおけるポテンシャルは、まっすぐに立った状態でどれだけつま先を開けるかという股関節の外旋可動域が全てを司っています。

(股関節外旋可動域)

画像のように、インサイドキックは股関節を凱旋させることでボールをミートする面を作る訳ですが、

この股関節の外旋可動域が、選手が身体の向きを変えずにパスを送球できる限界角度となります。

そして、この股関節外旋の角度は、可動が悪い選手と良い選手とでは2倍近くの違いがある事を多くの人は知りません。以下の画像は同チーム内での個人差を比較したものですが、どのチームであっても選手数人の股関節外旋幅を比較するだけで、この幅にどれほどの個人差があるかを知る事ができます。

(同一クラブ内での比較)
A選手
B選手
画像の角度が対象選手が体制を変えずにダイレクトでパスを送球できる限界角度となります。個々の持つ限界角度以上の角度へパスを送球しなければならない場合、選手は都度都度ステップを踏み直し体制を作り直してから送球する必要が出てくるだけでなく、

股関節外旋幅が狭い程、身体の向いている方向へ送球するという傾向が強くなるため、その選手のパス読まれやすくなります。

私の調べた限り、インサイドパスに優れた選手が常人よりも遥かに大きな外旋幅を持っているという事は、現在の段階で例外がありません。その点においてもワールドクラスである選手であれば、もはや『人間ではない』というレベルの外旋幅を持っています。

(メッシの股関節外旋幅)

(立っているだけでわかるイニエスタの股関節外旋機能)

✔️実例から確信を得る

股関節の外旋幅によって実際のパスに技術にどの様な違いが生まれるのか、それをわかりやすく可視化した動画がネット上に落ちていたので、要点をまとめたビデオを作りました。

以下の動画はヴィッセル神戸の選手がロンドを行っている映像を切り取った物ですが、動画の中で最も股関節外旋幅が大きいのがイニエスタ、最も狭いのが那須大輔選手になります。

動画を見れば、股関節外旋幅の狭い那須選手はイニエスタと比較しドタドタと多くのステップを踏んでいる事がわかると思います。これは一つの体勢あたりでパスを送球できる角度が小さいため、パスの送球先に応じて度々最適な体勢を作り直す必要があるためです。

以下の画像を見て、それぞれの選手のつま先の振れ幅の差に注目してください。

【両者のつま先の振れ幅に注目】

動画を止めればさらにわかりやすくなりますが、イニエスタの外旋幅は異常と言っても良いレベルです。常人が訓練でこの動作を真似することは不可能です。私が常々『ハイレベルなスキルは訓練が要ではない』と主張しているのは決して安易なものではなく、この様にスキルと身体構造のつながりを徹底して調査しているところから来ています。

✔️才能別の対策を講じる

この様に、インサイドパスの技能は対象となる選手の股関節の可動性が低ければ、ボールを用いたトレーニングを重ねても、その伸び代はどうしても小さくなってしまうため、該当する選手にはそれに応じた『対策』が必要になってきます。

その対策としてこれまで多くの手段をテストしてきたところ、特に効果の高いものを三つ見つける事が出来ましたので、ここではその三つの対策を紹介します。

◉股関節外旋機能の改善

一つはフィジカルトレーニングによって股関節外旋幅自体を広げていくというアプローチです。

この外旋動作に限らず、股関節の回旋動作はトレーニングによっての改善が非常に難しい部分ではありますが、現在のところ、POBでは10%程度の角度増加が達成できる所まで来ました。

今後もその改善幅を15〜20%と発展させていきたいのですが、現段階の10%であってもプレー中に変化を実感するには十分な角度であり、これまでは送球できなかった方向へパスが出せるシーンが増えてきます。

◉両足両面

もう一つ目は他記事でも言及している“両足両面”へのアプローチです。

両足両面は左右の足のインサイドとアウトサイドを全て遜色なく使える状態を作るという意味ですが、股関節凱旋可動性が低い選手はここからのアプローチが特に重要となります。

一般的にアウトサイドはインサイドキックのサブ的な立場として使用されるため、両足のアウトサイドキックを利き足のインサイドキック同様のレベルで扱える選手は稀です。しかしインサイドパスの送球幅が狭い選手が両足のアウトサイドのパスを訓練することで、狭いパスの送球幅を補うことができます。

画像

インサイドと同様にアウトサイドの送球幅にも個人間の差は存在しますが、一つの面あたりの送球幅が狭くても、4面の総和で補う事が出来れば問題を大きく改善する事ができます。

◉両足の一本化

股関節の外旋幅を補うもう一つのフィジカル的アプローチとして、肉体改造によって両足の距離を短くするという方法があります。これを私は『両足の一本化』と表現しているのですが、様々な動作を行うとき、両足の距離がどれほど離れるのかは逆足によるカバーを行い易くするという方法があります。

【この記事は書きかけの記事です】

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