起床時間で大きく変化する試合当日のコンデション
今回は試合当日の起床時間について。
重要なゲームがある当日、選手であれば誰でも『何時頃に起きれば良いのだろう?』と考える事があります。
サッカー界には常識的な時間というのは特に決まっていませんが、陸上などの他の競技では『午後の記録が良い』であったり、『起床後19時間後が身体能力のピーク』とか『12時間後がピーク』など、主張がなされています。
当然、この答えに関してはかなりの『個人差』が存在する事が予想される訳ですが、少なくとも『自分の場合はどうなのか?』くらいはしっかりと把握しておかなければ、今後の選手生活においても結構な損が出るはずなので、2017年あたりから自分のコンディションと起床時間のメモを取る様にしていました。
記録の付け方は非常にシンプルで、試合前の起床時間を毎週記録し、試合の動画を撮影。動きの変化や、体感した身体の状態ついて感想を書いておくといったもの。
かなり主観ベースの実験にはなりますが、他の選手にも参考になる部分は大きいと思うので書いておきます。
●シーズンを通して調べたのは試合3時間前、6時間前、9時間前の3つの起床時間
今回比較を行ったのは、試合3時間前、6時間前、9時間前の三つの起床時間の比較。また、試合前に行うウォーミングアップは全て同じモノを採用、起床時間以外全ての条件を揃えて行いました。
結果としては、体感覚的にも、映像ベースでも、起床時間が早ければ早いほどパフォーマンスは良くなるという結果に。
つまり、9時間前>6時間前>3時間前という順にパフォーマンスが良くなるという結果に。(あくまで映像と体感覚的な比較)
また、注目なのは試合3時間前起床と試合6時間前起床の間に、かなり大きな差を感じたという事。
3時間前起床では、映像ベースでもかなり動きが硬く、体感覚的にもかなりの硬さがありました。
試合6時間前と9時間前の間にも確かにパフォーマンスの差は見られました。しかし、3時間前と6時間前ほどの極端な差はなかったというのが一つの発見。より正確の表現するのであれば、
9時間前>6時間前>>3時間前
といった感じになります。
追記※
2019年の実験では10時間前や12時間前起床もテスト、これらの起床時間は9時間前と同等か、それををさらに上回る感覚。今期最高のキレを感じたゲームは試合10時間前起床。
結果として、今回の実験では選手の身体は起床後起床後3〜4時間かけて一気に目覚め、その後はゆっくりとピークに向かう様である。
それは、今回一番結果の良かった9時間前起床も、日常的に行われる夜の練習と比べると、100点のコンディションとは感じられなかったという事。やはり日々のトレーニングや試合の中で、最も身体の軽さやキレを感じるのは夜の練習。つまり、一般的に言われる『アスリートのコンディションは起床後十数時間かけてピークに向かう』という主張には、かなり信憑性があると言えるのではないでしょうか。
毎週13時のゲームに対して、10時間以上前に起床するのは至難の技ですが(笑)
しかし『徐々にピークに向かう』のであれば、8時間より9時間、9時間より10時間前といったように、出来るだけ早くに起床した方がいいと言う事が確認できただけでも、今回の試みは十分に成果を取る事ができたと言えるでしょう。